日本の将来を担うデジタルコンテンツの中枢へ、マーケティングリサーチに行って来た。

と格好良く言ってみる。
要は、コミックマーケットに参戦してきた、という事だ。

ご存知の通り、コミックマーケットとは、

世界最大の同人誌即売会。多種多様な同人愛好家達が自作の物品
を展示、頒布し交流する。漫画・アニメ・ゲーム以外の大衆音楽
アイドルグループのファン同人誌、ゴスロリ服やコスプレ衣装、
手作りアクセサリー、同人ハードウェア、人形作家による人形、
教師・看護師・航空機パイロット・鉄道員等の一般に知られない
職業従事者の日常が描かれたもの、またペット・ガーデニング・
紅茶などの愛好家による同人誌まで現代日本の様々な
サブカルチャーが一堂に集う場となっている。

wikipediaより

つまりは世界最大の、日本が世界に誇るOTAKU文化が集う場である。

仕事柄、デジタルコンテンツのインターネット上での普及を目指しているため、これは是非とも行かねば。

という経緯。

8/13、朝10時に国際展示場に到着したが、駅を出る前から既に周囲から、汗臭い匂いが。

駅前のサンクスが戦場みたいになってた。

そしていよいよ、コミケの会場、東京ビックサイトに向かうのだが、そこでも信じ難い光景が。

何だこの人の列は。平日の朝10時だぞ。
何でこんなに人がいるんだよ...

と叫びたくなる。
列にそって進むこと30分。

企業ブースへの入り口を見つける。
しめしめ、これから将来のデジタルコンテンツの中枢へ向かうぞ、っていう時に、またしても奴らは居た。

そして、この階段付近で、戦闘力が高すぎる会場スタッフがあらわれた。

bleach藍染様(レコムンドに入るときの)が着てる服を身に纏い、「スタッフの誘導を無視すると、初音ミクといちゃいちゃしたりする機会を失ってリア充になれなくなりますよ。はい、皆さん手を上げて直進してください。」

それに素直に従って手を上げて直進する、周りのOTAKU達。
何かがおかしい。

そして以外だったのが、清楚なお姉さんが一人で来ている、なんてのも結構見かけた。

そんなこんなでやっと企業ブースに。
さあ、ここからが本場だ、と思ったら、さっきの手を上げた人達の300人くらいの列が突撃してきて、心が折れ掛ける。

さて気を取り直して、インターネット上で流せそうなコンテンツを持っているブースの人に話を聞き、名刺交換をば。

まあ、要は営業の一種です。

一時間くらいしかいなかった、何だかんだで13人程と会話&名刺交換して後日フォローすることに。

そして、デジタルコンテンツをどうやってネット上で売り切るかを考えていたのだが。

課金プレイヤーつけてクレジット決済で買えるようにしたり、
DVDなら5分まで無料で映像見せてその先は有料、というフリーモデルにしたり、

と。

そして結論というか俺の中の仮説は、コミケに出てるデジタルコンテンツを一個一個ばらしてネット上で切り売りしても売れないけど、それらの集合体としての場があるこそ売れるわけで。

現時点で、インターネット上でデジタルコンテンツを単体で売ろうとしてもなかなか売れない、というのは、いくつかのVODサービスが実証している。

としたらその場をWeb上で完全再現するしかないのか。

イメージ的には、

1.コミケの裏企画で、アメーバピグみたいにWeb上にコミケの仮想空間を作る

2.参加者はこの仮想空間へは登録不要で、Twitterアカウント、gmailmixiアカウント、yahooアカウントなどでログインすれば良い。ATNDのように。http://atnd.org/

3.仮想空間上には、様々なブースがあり、参加者は自分の人形アイコンを移動させて、好きなブースに移動できる。
プロフィールに自分の好きな作品やキャラのことを載せられる。

4.通りがかった人とお互いのプロフィールを見て、オープンに会話ができる。好きな作品の話で盛り上がれる。ここら辺はピグと同じ。

5.会場の所々に、初音ミクなどの二次元キャラクターが現われる。

6.いろんなアイコンを有料課金。そしてネット上でブースに行くとDVDとか本、音楽をデジタルコンテンツで買えるようにする。

というくらいの仕組みを作らないと売れないのでは、と思ったりもする。

今までのインターネット上のデジタルコンテンツ事業は単に、ネット上で完結している。しかし今後は、リアルと連動したネット、リアルイベントを補強するためのネット、そしてネットを補強するためのリアル、という流れになるのだろう。

そして願わくば、自分がそのような新しい動きを主導していきたい、と。