「憧れは理解から最も遠い感情だよ。」

多様性の中で生活すること、そして海外で仕事すること。
大学院卒業間近に、せっかくベンチャー企業に入るんだったら、ベンチャーのメッカと言われるシリコンバレーに行ってみたいと思い立った。

ドキドキしながらサンフランシスコからカルトレインに一時間近く揺られて、毎日のようにパロアルト、サンノゼに通った。

現地でいくつかの企業と、スタンフォード大学を訪れた。
当時まさに大ブレーク中だったTwitterも訪問してみた。

その時の詳細はこれ⇒シリコンバレー旅行記

エンジニアとして、自分でモノを作れるくらいになってやるという決意も、今では少しくらいは達成できたのだろうか。

ーそして今、ブラジルで仕事をしている。

「憧れは理解から最も遠い感情だよ。」
という有名漫画での有名な台詞があったように
当時は漠然と海外で働くことに憧れていたが、憧れているうちはその裏にある苦悩は見えてこない。

外人って言っても恐ろしく細かいところまで気にする人もいるし、信頼関係ってやつがあるかどうか分からないうちはこっちの言うことにまともに耳を傾けてくれないし、言ってることの30%くらいしか通じてないという前提でのコミュニケーションはお互いの疑心感もあり神経をすり減らす。

それでも最近感じるのは、自分たちの提供する価値が顧客の求めるものであるという一種の過信と、俺が諦めてしまったら誰がこの事業の面倒を見るのだという責任感がミックスされたような感情。

だが、これでいいのだ。当時海外で働きたいと思っていた大学院卒業間近の時の目的は、着実に実現されているのだから。


ーブラジルからの帰り、肌寒いデトロイトのメトロポリタン空港にて。